2019年 09月 07日
野菜水耕(その1) 種まきと水浸けまで
家庭でもできる水耕栽培を実験しながら説明していきます。
②ステンレスボール 口径23cm(100円ショップで購入)。
今日は、種まきと水浸けまでします。
①種 今回は、チマサンチュとサニーレタス(100円ショップで2つで100円!)。
どちらも、外側の葉を摘み取りながら長期にわたって収穫できるので、
家庭水耕菜園として最高です。
③植木鉢 プラスチック製4号鉢
(径12.6cm×高さ8.6cm。100円ショップ=ダイソーで購入)。
④鉢底網 100円ショップのものでもOK
⑤軽石(小粒) ホームセンター園芸コーナーで500円くらい。
⑥ハイドロボール 100円ショップのものでOK
⑦ドーナツ板 発芽後、根が十分に伸びてきたら、この板に鉢をはめ込んでセットします。
後日、作り方を説明します。
⑧液肥 水耕栽培専用の液肥を使用します。
植物は、土耕有機栽培でも水耕栽培でも結局は、根から吸収するのは無機物なのですが、
土耕と水耕では、吸収のメカニズムが異なりますので、
水耕専用の液肥を使用する必要があります。
土耕用の液肥(例えば、ハイポネクス)は、効果が乏しいので使用しません。
これも後日、説明します。
⑨ピンセット
(2)事前準備作業 ⇒ 鉢の形を変える
これが、第一の難関になります。
こうした水耕栽培用の鉢は、当然のことながら市販されていませんので、
自分で水耕栽培に適した形に変化させる必要があります。
前記(1)の③の写真の鉢を下の写真のラインに沿ってカットします。
カット後の鉢はこのようになります。
カット工作の方法は、(a)カッターナイフをバーナーで熱し、溶かしながらカットする
(b)ルーターにサーキュラーソービットをセットしカットする
などが効率的ですが、なれない方々にとってはかなりハードルが高いと思われます。
その場合は、鉢の底面にドリルで穴を出来るだけたくさん空けて下さい。
側面が空かなくても構いません。
(必ず厚手の防御手袋をして作業してください)
(3)培土のセッティング
①鉢底網を直径9cmの円形に切抜きます。
厚手の紙にコンパスで円を描き、それを切り抜き、
鉢底網にそれを当てて切ると簡単に切ることができます。
時間があったら試してみてください。
鉢の上エッジから下5cmくらいの位置まで敷き詰めます。
敷き詰めたら、上から水でシャワーをかけ、埃や微塵を流します。
鉢底から流れ落ちる水が澄むまで流してください。
④次に、軽石の上にハイドロボールを敷き詰めます。
軽石のときと同様に、敷き詰めた後、シャワーで微塵を流し落とします。
(4)種まき
いよいよ種まきです。
ハイドロボールが濡れている間に種をまきます。
一つの鉢に5~6株を生育させます。
こんな小さな鉢にそんなに育つのかい?と疑問に思われるかもしれませんが、大丈夫です。
土耕で1株辺り30cm平方の面積を要するとすると、6株ですと180cm平方になります。
つまり、1坪(畳2畳分)です。
この鉢1つ=1坪分の土地ということになります!
発芽率が約80%なので、種を9粒まくことにします。
3×3でキレイに整列させて播種します。
(a)まず、ハイドロボールの表面に3×3に整列した穴を凹ませて作ります。
指の先でも適当な棒ででもちょっと押して凹ましてください。
(b)種を出し、種同士の間隔をある程度開ける感じでばらかします。
(c)ピンセットで濡れたハイドロボールを一粒だけつまみます。
(d)そのハイドロボールを一粒の種にやさしく押し当てます。
そうすると、種がハイドロボールにくっつきます。
(e)この種のくっついたハイドロボールを先程凹ませておいた穴に置きます。
(f)ピンセットの先で種が見えなくなるくらいまで、他のハイドロボールを寄せて被覆します。
ピンセットで直接種をつまむと力が入って種が傷んでしまいます。
かといって、上から適当に種をばら蒔くと配置がメチャクチャになってしまいます。
この方法ですと、極小さな種でもキレイに整列して播種することできます。
(5)水浸け
(a)ステンレスボールに水を張ります。
(b)その中に、種まきを終えた鉢を浸します。
水位は、鉢のエッジから下、3.5cmから4cm位です。
(6)この状態のままで発芽と根の伸長を待ちます。
これから先ずっと室内で育てます。
窓際等、日当たりと通風の良い暖かな場所に置いてあげてください。
窓を開け放しておくと虫にやられますのでご注意ください。
虫たちはわずかなスキも逃しません。
ステンレスボールの水は、2、3日おきくらいに替えてあげてください。
根が十分に伸長した段階で、セッティングを下の写真のように変え、
溶液も単なる水から液肥に変えていきます。
気根と水根の分化を利用した方法ですので、
エアーポンプによる酸素の強制注入や流水装置も必要ありません。
まったく太陽光のあたらない部屋で育てる場合は、発光ダイオードを利用する必要がありますが、
一般的には、陽のあたる部屋の中で十分に生育しますので、余計な設備は不要です。
また、培土に使用したハイドロボールと軽石は、煮沸消毒すれば翌年に再利用できます。
一般的な水耕では、培土にスポンジを使い、それは自然では分解できない廃棄物となってしまいます。
この点でも、この方法はちょっと優れているかなと思います。
(7)次回は、発芽時に
本日は、以上!
by North-Lake
| 2019-09-07 17:18
| 水耕栽培